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インプラントの基礎知識

デンタルインプラントとは、虫歯歯周病など様々な原因で失った歯の問題を解決する目的で顎骨に埋め込む人工的な物質、人工臓器の一つです。インプラント体に人工歯を固定する、英語のdental-implantからの輸入語でデンタルインプラントと呼ばれ、その他の呼称として人工歯根、口腔インプラント、歯科インプラントがあり、単に「インプラント」と呼ばれる場合もあります。(参考:Wikipedia)
とあるように、インプラント体と呼ばれる人工臓器を顎骨に固定し、その上に人工歯を固定する事でまるで自身の歯のように噛む事が出来る治療方法の総称になります。
良く勘違いされやすいのですが、人工歯の部分がインプラントでは無く、顎骨に固定するネジのような箇所の事をインプラント体と呼びます。

歴史

インプラント治療の歴史は、非常に古い記録が残っています。古いものでは紀元2世紀から3世紀、古代ローマ時代にインプラント治療の形跡が確認できる人骨が発見されており、その他にも7世紀のマヤ文明の遺跡からも同様の人骨が発見されている事から、最古のインプラント治療の跡では無いかと言われています。
近代で言えば、諸説ありますが1913年にグリーンフィールドという研究者が円筒形のインプラントを開発、その後1952年にスウェーデンの医師、ペル・イングヴァール・ブローネマルク教授がチタンと骨が結合することを偶然発見したことから、これをもって近代インプラントの始まりであるとされることが多くあります。


その後、様々な改良が施され、近代ではステンレス、コバルト・クロム合金などを使用したインプラントが作られましたが、チタン製のインプラント体やルートフォームと呼ばれる歯根型のタイプが一般化するなど、研究を重ね、現在のインプラント治療の形態へつながっています。そういった先人たちの研究のおかげから、現在インプラントの10年生存率はシステム、患者様の年齢などにより左右はされますがおおむね90%以上となっていると言うデータもあり、非常に長期間維持する事が可能な治療方法として確立されています。

治療方法

インプラントの術式は大きく分けて1回法と2回法の2つがあります。

●1回法の術式
・1ピース1回法
インプラント埋込部の歯肉骨膜弁を剥離する
歯槽骨をドリリングしインプラント体フィクスチャー部を植立し縫合する。
・2ピース1回法
インプラント埋込予定部の歯肉弁を剥離する。
骨をドリリングしてフィクスチャーを埋入、アバットメントもしくは高さのないヒーリングアバットメントをフィクスチャーに連結。
インプラントが骨にしっかりと固定された状態でアバットメントに最終補綴物を被せる。
●2回法の術式
インプラント埋入予定部の歯肉弁を剥離する。
骨をドリリングしてフィクスチャーを埋入、フィクスチャーのネジ穴の部分をカバースクリューで蓋をして、剥離した歯肉を閉じる。
インプラントが骨としっかりと固定された状態で2次手術を行う。
2次手術では歯肉を再度剥離しカバースクリューを外しヒーリングアバットメントと交換し歯肉を閉じる。
2次手術後1ヶ月程度あけ歯肉の形が整った段階でヒーリングアバットメントをアバットメントと交換し、最終補綴物を被せる。

参考:Wikipedia

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